妻の話

高校の頃に初めて出会い、

何度か別れながらも一昨年、結婚した妻。

 

結婚生活はまだまだ始まったばかりだが、知り合ってからはずいぶんと長い。

 

それなりに長い付き合いとなれば、お互いのこともある程度は分かってくるもの。

そしてまた最近分かってきたこと、

というか、分かってはいたがさらに確信に近いたことがあった。

それは妻がヤバイのではないかということだ。

 

妻はよく自分のことをヤバイやつだと卑下する。

世の中の常識のことなどに疎く、

自分は世間知らずなやつだと認識しているから。

 

妻が知っていて、私が知らないことがあったりするものなら、

妻にヤバイやつ認定され、若干引かれるほど。

 

そんな妻のヤバさに最近磨きがかかったことがある。

 

天気の良い晴れた休日、私が朝起きるとリビングのカーペットがベランダに天日干しされてあった。

掃除好きの妻が天気の良い日はよくしてくれている。

 

そのカーペットを昼過ぎ、妻が昼寝している間に

私が取り込み、リビングに敷き直した。

妻が起きて、しばらくして

妻はベランダを見ながら、迫真の顔で何か思い出したかのように私に一言。

 

 

吹っ飛ばされた!

外に干してたカーペット!吹っ飛ばされた!

 

 

ベランダを不思議そうに見つめていた妻を見て、

まさかとは思ったが、そのまさかだった。

まさに足下にそのカーペットが敷いてあり、しばらくいつも通りにしていたが全く気付いてなかった。

 

敷いてあるよ。

 

私がそう言うと、妻は足下を見て笑い転げた。

 

さらに今日。

携帯の充電がされないと言い出した。

試しに私の携帯で充電すると、しっかり充電された。

 

もう一度、今度は私が妻の携帯を充電すると、

しっかり充電された。

 

ケーブルが傷んで接触が悪かったかなと思っていると、

間もなく妻が

 

やっぱりダメだ!

 

と言う。

 

 

ケーブルをちょっといじってみたら。

 

と私が言おうとした時、

 

妻が

 

あ、私昔のスクショの画面の電池マーク見てた。

 

と。

 

 

それを聞いたとき、文字通り崩れ落ちた。

あっけなさと妻のうっかりっぷりに、2人で笑い転げた。

 

こんなヤバさに磨きのかかっている妻ではあるが、愛おしくてしょうがないものである。

 

妻よ、これからも私を笑わせておくれ。

楽しい家族にしていきましょう。